(2017年4月 芸術の国・花の都 パリ・ノートルダム寺院)
ヨーロッパに行きますと、美しい建築物の一つとして、どこの町にいっても教会へと案内されます。それは、歴史的にも芸術的にも見ごたえのある教会が数多くあるからです。その中でも「聖堂内部が、世界で最も印象的な物の一つ」ともいわれるのが、ノートルダム大聖堂です。教会の創建は1672年だそうですが、増改築のあとさらに大火があり、現在の聖堂は1978年に再建されたものです。聖母マリアのカラーであるブルーに包み込まれるような感覚が、しばしの時を忘れさせ、じっと佇むうちに体も心も浄化されていくような気がします。
私はいわゆる無宗教(どちらかというとそのように表現されるかと)ですが、どこの教会でも、そっと「ツアー中に何事も起こりませんように。お客様が病気や怪我をされませんように。このツアーを楽しんでいただけますように。そして、日常私が努力をすればそれに応えてください。」とお祈りします。よく、お客様から「私はキリスト教ではないけれど、教会に入ると、とても落ち着いた気持ちになるの。」と言われます。実は私もそうなのです。
「なぜ?」
教会の中で、静かにお祈りする人達を見て気付きました。
「ここは、様々な状況の中で、家族や友人の命のために祈り、誰かの幸せのために祈り、世界平和のために祈る人々の思いが集う場所なのです。その思いを、宗教を知る人であっても、知らない人であっても感じることができるのだろう。」と。