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サールナートの古代仏教遺跡/インドブッダが仲間に悟りを語った初転法輪の聖地

サールナートの古代仏教遺跡

Story

およそ2,500年前、悟りを開いたブッダがその教えを初めて人々に語った場所、それがサールナートです。仏教では教えを車輪にたとえ、この最初の説法を、法の輪が回り出した瞬間として「初転法輪(しょてんぼうりん)」と呼びます。生誕の地ルンビニー、悟りの地ブッダガヤ、そして入滅の地クシナガラと並び、サールナートはブッダの生涯をたどる四大聖地のひとつに数えられています。

最初の説法の相手は、かつての5人の修行仲間でした。6年にわたりともに苦行に励みながら、ブッダが極端な苦行を捨てたとき、彼らは道を外れたと見限って去っていったのです。悟りを得たブッダは、ブッダガヤからはるばる彼らのもとを訪ねます。近づく姿に気づいた5人は、敬意を示すまいと示し合わせました。けれども、その澄みきった姿に心を動かされ、思わず教えに耳を傾けます。説法を聞いた一人が真理を悟り、ここに最初の弟子が誕生しました。仏教という教えの歩みは、この地から始まったのです。

やがて、仏教を篤く保護したアショーカ王がこの地に石柱を建てます。のちの時代にも僧院や仏塔が次々と築かれ、ブッダが5人と再会したと伝わる場所にはチャウカンディー・ストゥーパが、最初の説法の地にはダーメーク・ストゥーパが建てられました。しかし仏教の衰えとともに巡礼の足は遠のき、聖地は少しずつ忘れ去られていきました。再び見いだされた今、世界各地から巡礼者が訪れています。かつて5人に向けて語られた言葉は、時を越えて人々のもとへ届き続けているのです。

Photos

サールナート 仏塔

ブッダが最初の説法を行った地は、今もなお重要な巡礼地として信仰を集めている。

サールナート ムルガンダ・クティ寺院 フレスコ画

ムルガンダ・クティ寺院のフレスコ画は日本人画家によって描かれた。

Data

登録名
サールナートの古代仏教遺跡
登録年
2026年
分類
文化遺産
国名
インド
住所
Sarnath, Varanasi, Uttar Pradesh 221007, India
アクセス
聖地バラナシ(ヴァーラーナシー)の中心部から北東へ約10km。
ベストシーズン
10月~3月