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ルアン・パバン/ラオス深い信仰心が守り継いだメコン河畔の仏都

ルアン・パバン

Story

ルアン・パバンはラオス北部、メコン川とカン川の合流地点に開け、古くは水運で栄え、1353年からはラオス初の統一国家であるラーンサーン王国の都でした。東西約2km、南北約1kmの狭いエリアに約80以上もの仏教寺院が点在し、町全体が世界遺産に登録されています。

ラーンサーン王国は仏教を国の基本と定め、クメール王国から高僧や仏師を招き、数々の仏教寺院が建立されました。17世紀に仏都として隆盛を極めたルアン・パバンを訪れると、早朝から僧侶の列が町を回り、僧侶を待つ人々が喜捨をしようと通りに並びます。ルアン・パバンで毎朝欠かすことなく繰り広げられる、一日の始まりの托鉢風景。日々の営みに信仰が深く根付いているのです。通り沿いには、とりわけ有名な寺院ワットシェントーンがあります。1560年に建立され、その壮麗さはラオス随一と称えられる王家の菩提寺です。美しく湾曲した屋根が幾層にも重なるルアン・パバン様式の寺院で、本堂背面の壁を飾る「マイトーン(黄金の木)」のレリーフは実に見事です。また、盛期のラオス仏教建築を代表するワットマイは、釈迦の説話を描いた本堂壁面の黄金のレリーフが圧巻です。

一時は内乱や革命で存在すら危うくなった時期もあったラオスの仏教。しかし、その後の自由化・開放政策や敬虔な仏教徒に守り継がれ、約80以上の寺院がルアン・パバンに残され、僧侶の托鉢が今に続いています。人々の篤い信仰心が世界遺産の古都の風景を保ったともいえるでしょう。

Photos

黄金のレリーフ

ラオス仏教最盛期を思わす、ワットシェントーンの黄金のレリーフ

僧侶の列

毎朝、僧侶の列が町を回る

Data

登録名
ルアン・パバンの町
登録年
1995年
分類
文化遺産
国名
ラオス
アクセス
ビエンチャンから飛行機で約40分、バスで10〜11時間