世界遺産 〜The World Heritage〜
第209回 カンボジア
~ベンメリア、バンテアイスレイ、タ・プローム~
クメール王国アンコール王朝が遺した600以上にも上る遺跡の数々。今回は「東のアンコール」とも呼ばれるベンメリア、「女性の砦」を意味するバンテアイスレイ、そして、ジャングルの浸食にまかせ自然と一体化した遺跡、タ・プロームをご紹介します。
アンコール・ワット建造前に造営されたといわれる「ベンメリア」は、アンコール・ワットから東へ約50kmの深い森の中に埋もれたヒンズー教寺院で、今も発見当時の雰囲気をとどめています。崩壊が激しく、「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも噂され、足を踏み入れると、遺跡を発見した探検者の驚きを追体験できることでしょう。
次に、市内から約1時間のところに位置する「バンテアイスレイ」。「女性の砦」という意味をもつこの寺院はアンコール王朝摂政の菩提寺といわれ、紅色砂岩で造られた伽藍は太陽の光が当たると、さながら燃え立つ炎のようです。全面に施された精緻な彫刻から「アンコール美術の至宝」と称され、なかでもデヴァター(女神)の彫像は、「東洋のモナリザ」と呼ばれるほど。優美な体の線と柔和な表情に魅せられます。
最後は、1186年、ジャヤヴァルマン7世が仏教寺院として建て、後にヒンドゥー教寺院に改修された「タ・プローム」。巨大なガジュマルが遺跡を飲み込むように成長する姿に、自然の力をまざまざと見せつけられます。近年、あまりにも浸食が進み、修復計画が立てられていますが、樹々が建造物を破壊しているのか、それとも逆に支えているのか、それすら判然とせず、悠久の時の流れを感じさせる遺跡です。
アンコール・ワット建造前に造営されたといわれる「ベンメリア」は、アンコール・ワットから東へ約50kmの深い森の中に埋もれたヒンズー教寺院で、今も発見当時の雰囲気をとどめています。崩壊が激しく、「天空の城ラピュタ」のモデルになったとも噂され、足を踏み入れると、遺跡を発見した探検者の驚きを追体験できることでしょう。
次に、市内から約1時間のところに位置する「バンテアイスレイ」。「女性の砦」という意味をもつこの寺院はアンコール王朝摂政の菩提寺といわれ、紅色砂岩で造られた伽藍は太陽の光が当たると、さながら燃え立つ炎のようです。全面に施された精緻な彫刻から「アンコール美術の至宝」と称され、なかでもデヴァター(女神)の彫像は、「東洋のモナリザ」と呼ばれるほど。優美な体の線と柔和な表情に魅せられます。
最後は、1186年、ジャヤヴァルマン7世が仏教寺院として建て、後にヒンドゥー教寺院に改修された「タ・プローム」。巨大なガジュマルが遺跡を飲み込むように成長する姿に、自然の力をまざまざと見せつけられます。近年、あまりにも浸食が進み、修復計画が立てられていますが、樹々が建造物を破壊しているのか、それとも逆に支えているのか、それすら判然とせず、悠久の時の流れを感じさせる遺跡です。
※写真・イラストは全てイメージです。ご旅行中に必ずしも同じ角度・高度・天候での風景をご覧いただけるとは限りませんのでご了承ください