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ロベン島/南アフリカ全人種の融和を推し進め自由への希望を育んだ島

ロベン島

Story

南アフリカ共和国初の黒人大統領となったネルソン・マンデラ氏。彼が政治犯として18年間にわたり収監されていた、かつての「監獄島」。それがケープタウンの沖合約12kmに浮かぶロベン島で、1999年世界遺産に登録されました。この島の刑務所は「苦闘の大学」とも呼ばれ、反アパルトヘイト(人種隔離政策)の活動家たちが、塀の中にあってなお自由と民主主義への希望を失わなかった場所でした。

ロベン島の周辺海域は、海流が激しく脱出が困難なことから、オランダの植民地時代の17世紀から流刑地となり、ハンセン病患者の隔離施設としても使われてきました。その後、共和国時代の1948年にアパルトヘイトが法制化されると、抵抗する多くの黒人活動家が政治犯として捕えられ収監されました。マンデラ氏も1964年に逮捕され収監(1982年に島外の刑務所に移監)。このアパルトヘイトには世界中から非難が集まり、1990年ついにマンデラ氏は釈放され、翌年には法律が廃止。1994年に全人種による総選挙が行われ、マンデラ氏が第8代大統領に就任し、全人種の融和を推し進めました。

ロベン島へはケープタウンのウォーターフロントからフェリーで約30分。現在は博物館として公開されている元刑務所で、マンデラ氏が収監されていた独房などを目の当たりにし、元政治犯のガイドからの説明に耳を傾けると、人類の愚かしさとともに、苦難に耐え抜き自由を獲得した強靭な精神に深い感銘を受けずにはいられません。

Photos

ロベン島

ケープタウンの沖合約12kmに浮かぶ「苦闘の大学」とも呼ばれたロベン島

独房

南アフリカ共和国の大統領であったネルソン・マンデラ氏も収監されていました

Data

登録名
ロベン島
登録年
1999年
分類
文化遺産
国名
南アフリカ
住所
Robben Island, Cape Town, 7400 南アフリカ
アクセス
ケープタウンのウォーターフロント地区から専用ボートで約30分。
ベストシーズン
9月〜2月頃